新しく買った流行りのリップは 毒にも薬にもならない くすんだ色の唇をぬぐう 嘘を言うのにも慣れたみたい 君のことが好きで でも 君が僕の僕が君の 一部になるのはおかしいでしょう そんなこと端から解ってたのに その気になったらあーもう駄目だ 可愛く甘えるのはムリだから せめて可愛く諦めたいよ からきしの自尊心を纏って、 過去にもらった屈辱を 靴底に敷いて、履いて 今日も私は背伸びをするの